わたしは、小さい頃から父の転勤で、よく転校した
当時日本は高度成長期で、父は高卒ながら出世コースをひた走り、会社の言う通りに動くモーレツサラリーマンだった
生まれた時から、幼稚園まで2回、小学校は3回、中学校も2回、さすがに高校は3年通って卒業した(その間父は単身赴任)
それからはわたしはついていかなかったが、母はその後3回引っ越している
そのたびの引っ越し手配、役所や学校手続き、母は大変だったろうと思う
わたしも幼なじみはおろか、友達の顔さえおぼろげだ
故郷だってどこだかよそよそしくて、思い出がなく、故郷感がない
方言も色々ちゃんぽん状態で、時折イントネーションの違いを人に指摘される
会社は家族をなんと思っていたんだろう
やっと4本目のゴーヤ
今日仲良くしてもらっていた友人が引っ越していった
この年になっての友人で、よく話が合って色々と相談に乗ってもらっていた
その彼女も結婚してから、かなりの引越し(確か10回!)を経験していて、今回でやっといよいよ最後の引越しとなった
女性は結婚すると、自分の人生を歩んでいるのだが、夫の転勤に伴う自分の仕事の退職、引越し先での新しい人間関係の構築、出産による母になるという世界観の変化など、自分の思いとは別に振り回されながら、生きていかなくてはならない
なんとも理不尽な気持ちになることが多々ある
リビングで一番高い食器棚上に到達する
彼女には、終の住処に落ち着いたら、これまで諦めていた様々なことをしていったらいいと思う 仕事でも趣味でも
うまくいけば、女性は長生き
まだまだ体も動くし、好きなことができて自分を楽しませることができる
だって人生は楽しまなくちゃ
そこにわたしもご一緒できたらよかったのだけど、残念だけど
たくさん花をつけてきた かわいい!
わたしはいつも見送ってもらう方だったけど、今回は見送る方
明日から、彼女のいない毎日を新しく始める
気持ちをしゃんと持たなくちゃと思った