わたしは彼にゾッコンである
彼を愛でたくて愛でたくて、撫でまくりさすりまくり、顔を埋めまくり、今ではわたしの方が、後を追っかけている毎日である
何をしても「ああ、かわいい」「全部かわいい」
彼の修行の時も、全身で応えてあげる
すると、だんだん彼の目の色が変わってマジでヒートアップ
かなりの引っ掻き傷と噛み傷を顔面から手足に負ってしまう
ああ、こんなに愛しているのに、なんでそんなに強く噛み付くの?
母親なんだから、きちんと教えなくちゃと、彼の後ろ首に噛み付いて、「にゃん!(降参)」と言うまで甘噛みするが、全然効かずますます目の色が変わる イカ耳になっとる
冷静になってくれとわたしは別の部屋に退散
しばらく顔を出さない すると「にゃおーん、にゃおーん」と探している声
ああ、かわいい、許す!
扉を開けて、顔を出すとごめんなさいと言った感じで、佇んでいる
ああ、もういい 全部許す!
わたしのそばに来て、手を見て噛みそうになるが、はっと気づいたようにペロペロと舐める
ああ〜かっわいい〜!何もかも許す!
夜、彼が彼のベッドで寝ようとすると、とてつもなく寂しさを感じ、「そこで寝るの?わたしのベッドじゃなくて」と眠そうな彼に耳元で文句を言う
「わたしのところに来て」と手を差し伸べると、カプッと噛み付く ごめんなさい
切ない