ひとりのじかん

ひとりのじかんを楽しく大切にして

あいさつ

夫の遺影に手を合わせるのを忘れる。

なんたることか。わたしが現役中は辛いことがあると、すぐにどうしたらいいんだろうってぐちぐち遺影の夫に相談して、守ってね❤️なんて言っていたのに。

 

自由になったとたん、その存在を忘れている。先日七回忌を終えたばかりなのに。ごめんなさい、忘れないです。今日があるのもあなたのおかげですもの。

 

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多国籍神棚 わらをもすがる思いで全ての神仏に拝む

 

それにしても、夫が生きていたらそんな会話してたかなぁ。

 

元気な頃、ふたりで食事していても黙々とたべるだけ。どんどん会話がなくなっていたように思う。寝てるか、テレビ見てるか、食べてるか。話しかけるのはわたしばかりでこちらを見ることもない。今思えば、体がしんどかったのかなあと譲歩するけど。

 

そういえば、やはり夫を亡くした友人が言っていた。「高校生の息子がね、お父さんとほとんど話なんてしなかったんだけど、死んでから遺影になんでも報告するのよね」まあ写真なんで、自分の好きなように相手が答えているところを想像して満足するんだけどね。息子さん寂しいのかな、可愛らしい。

 

おばあさんが、仏壇にご飯やお菓子を置いたり、出かける時は必ず「お父さん行ってきますね」と声をかける様子がほのぼのしていて好きだった。今まさにわたしがそれになったんだけど。

 

頻度が減った。声かける頻度が。昼近くになって、「あ!いけね。朝のあいさつしてない」みたいなノリで思い出すこともある。ごめんなさいね。

きっと幸せなのよ、わたし。